去る2019年6月19日、「外国人と共に歩む未来のビジネス」をテーマに据えた、外国人戦略の国内最大級カンファレンス「GLOBALIZED 2019」が開催されました。主催は日経BP社で、Wovn Technologies 株式会社はパートナーとして運営に関わっています。
GLOBALIZED 2019では、計11のセッションおよびブース展示を開催。各セッションは順次記事化していく予定ですが、今回は簡単に全セッションを写真と共に振り返ります!
◇キーノート 羽田未来総合研究所の担う役割 ~インバウンド6,000万人時代へ向けて~
株式会社羽田未来総合研究所 代表取締役社長 大西 洋 様
キーノートには、羽田空港の文化事業や情報事業、知的情報戦略などを担う、羽田未来総合研究所の大西様をお迎えしました。大手百貨店の社長という経歴と見識から導かれた、日本の海外戦略につていご講演いただいています。
◇オープニングセッション
Globalized 多言語化で拓く未来のビジネス ~枯れた技術の水平思考~
Wovn Technologies株式会社 代表取締役社長 林 鷹治
Wovn Technologies株式会社 取締役製品担当 Jeffrey Sandford
キーノートを引き継ぎ、オープニングセッションを務めたのは、Wovn Technologies 株式会社の代表取締役社長 林 鷹治。テーマは「枯れた技術の水平思考」です。「枯れた技術」というと古い技術と思われそうですが、裏を返せば「長い間運用され、安定性と信頼性が担保されている」と言えます。WOVN.ioはこの考えを活かした技術開発をしており、林からWOVN.ioの概念について説明させていただきました。
後半はWovn Technologies取締役製品担当であるJeffrey Sandfordも登壇し、新サービスWOVN Workboxのデモを実施。セッティングしているのはWovn TechnologiesのWorkboxを担当しているエンジニアです。絶対にミスできないプレッシャーの中、完璧なデモをするため、ギリギリまで調整してくれました。
続いては分科会です。
鉄道業界におけるインバウンド多言語化の未来
東京地下鉄株式会社 取締役(経営企画本部経営管理部、株式上場準備室及び企業価値創造部担当)小坂 彰洋 様
「東京メトロ」でお馴染みの東京地下鉄。会場は六本木駅直結だったので、東京メトロの電車でいらした方も多いのではないでしょうか。東京メトロの車両では多言語化を実施。外国人向けのオリジナルコンテンツを7カ国語で配信したり、wifiを車内で使えるようにすることも検討されているそうです。
実はWovn Technologiesは東京メトロのアクセラレータープログラムに参加。WOVN.ioを使って東京メトロの多言語化を支援しています。
「Tokyo Metro ACCELERATOR 2018」の最終審査通過企業 を決定しました!
https://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20190207_13.pdf
インバウンド戦略・勝利の方程式 ~最初から世界を俯瞰してグローバルに考える~
一般社団法人日本インバウンド連合会(JIF)理事長/一般社団法人国際22世紀みらい会議(Mellon 22 Century)議長 中村 好明 様
中村様はインバウンド観光客が大挙して押し寄せるドン・キホーテの出身。その知見を活かした、そして業界を俯瞰した講演をしていただきました。
モバイル化するビジネス環境とライフスタイルの変化 〜グローバル社会で日本企業が生き残るために何をすべきか?〜
App Annie Japan 株式会社 日本代表ディレクター 向井 俊介 氏
WEBアプリやネイティブアプリを担当している方なら、知らない人はいないApp Annie。本セッションでは日本代表の向井様にご講演頂きました。App Annieはアプリ分析のサービスで、グローバルで利用されているため、外国人やグローバルのトレンドをおさえるには最適な講演だったかと思います。
このブログを書いている担当は直接は講演を聞けなかったのですが、以前社内講演をしていただいたときにはApp Annieの話の面白さにどんどん引き込まれていったのを覚えています。本講演も、アプリ担当者の方にはきっと役立ったかと思います。
世界的な観光都市へ ~京都市のインターネット インバウンド戦略~
京都市観光協会 マーケティング課 DMO企画・マーケティング専門官 堀江 卓矢 様
日本のインバウンド観光客は年々増加。2015年に約2000万人だった訪日外国人は、2020年には4000万人と倍になる見込みです。そんな中多くの観光客は、日本を代表する古都京都の訪問。堀江様は京都市観光協会でインバウンド戦略を担当しており、その動きは日本中から注目を浴びています。外国人がどのような課題を抱えているのか、その対応はどうするのかといった具体例は、各地方の担当者に届いたはずです。
ちょっとだけ時間が早く終わったので会場から質問を受け付けたのですが、これにも丁寧に回答いただき、会場とコミュニケーションをとる様子も印象的でした。
外国人が働きやすい社会とは!~外国人から選ばれる日本社会の実現に向けた取組み~
株式会社セブン銀行 常務執行役員 大口 智文 様
セブン銀行のATMにお世話になっている方は多いかと思いますが、セブン銀行のアプリが多くの外国人の方に使われているという事実を知っている日本人は少ないかもしれません。しかし海外から日本に働きにくる外国人の中には、仕送りなどで母国に送金する方が少なくなく、その点セブン銀行の海外送金アプリは多くの外国人に使われているのです。講演では、大口様と一緒に働く外国人メンバーも登壇していただいて、セブン銀行での働き方などについてもお話いただきました。
オンラインサービスの多言語対応における課題とポイント
Wovn Technologies株式会社 取締役副社長 上森 久之
このセッションはWovn Technologies 株式会社 取締役副社長の上森からお話させていただきました。外国人と一緒に働いたり、外国人が顧客の場合、当然商品やサービスを多言語化しなくてはなりません。WOVN.ioは現在1万超のサイトに導入いただいており、この知見から導き出した、多言語化の課題や解決策などを提示しました。
カラオケの鉄人が描く外国人戦略の未来 ~テクノロジーで創る独自IT戦略~
株式会社 鉄人化計画 執行役員 システム開発本部長 兼 マーケティング事業本部長 梶山 尋史 様
いよいよ最終タイムラインです。A会場は「カラ鉄」で知られる鉄人化計画様の講演です。
海外にもカラオケがないことはないようですが、やはりカラオケは日本で広く普及しているカルチャー。そのため外国人観光客の方々も大勢カラオケにいらっしゃるそうです。しかし、たとえば歌詞が日本語だけだったら歌うに歌えません。カラオケには多言語化の余地がたくさんあるそようです。
また、最近「カラ鉄」は「KARATEZ」になったばかり。どうやら外国人の方も意識したリブランディングのようで。そのお話も伺えました。
オンライン決済サービス『Stripe』から学ぶ、グローバル企業のローカライズ戦略
ストライプジャパン株式会社 代表取締役 Daniel Heffernan 様
Wovn Technologies株式会社 取締役製品担当 Jeffrey Sandford
セブン銀行の海外送金の話から続けて、グローバルな決済サービスであるStripe日本代表のDaniel Heffernan様より、グローバルなサービスをローカライズする際のポイントを伺いました。
前半はHeffernan様の講演で、後半はWovnの製品担当取締役のSandfordが一緒に登壇。上の写真をみると英語のセッションにしか見えませんが!、ふたりとも日本語は堪能。流暢な日本語で、ローカライズのポイントを教えていただきました。
福利厚生サービスの外国人対応 ~すべての人に最高のサービスを~
株式会社リログループ 取締役(CIO最高情報責任者)河野 豪 氏
借り上げ社宅管理や福利厚生サービスで知られるリロクラブ。日本企業には年々外国人従業員が増えているため、社宅や福利厚生も多言語化する必要があるようです。コールセンターは英語やフランス語をはじめ7カ国語に対応、自社WEBサービスはWOVN.ioを使って英語版を用意頂いています。
最後の「もはや、外国人と共に歩んでいく未来のビジネスを考えていかなければ、我が国の成長はありません」との言葉には、日本の多言語化の最前線の事例を作っている重みが感じられました。
以上簡単にですが、各セッションを振り返りました。各セッションごとのレポートは後日公開しますので、ぜひ楽しみにお待ち下さい!