WOVN.io はこれまでに18,000サイト以上の Web サイトへ導入され、多言語化を実現してきました。現在も年間250以上の新機能リリースや機能アップデートを行いながら、ユーザーの利便性向上を図っています。
WOVN.io の導入作業をざっくりいうと、元となる Web サイトが1つあれば、HTML に Script のコードを1行挿入するだけで、Web サイトの多言語化を行うことができます。そして WOVN.io には導入後、多言語化された Web サイトの翻訳管理・運用をスムーズにする機能が沢山搭載されています。
例えば、ライブエディター機能。これは、実際の多言語化されたページを見ながら、直接翻訳修正を行えるだけでなく、フォントサイズやデザインの調整も行える機能です。
このように、多言語化された Web サイトの翻訳管理・運用をしやすくする便利な機能が沢山ありますが、ご利用いただいている皆様にも把握いただいてない機能もまだまだあるように思います。
そこで、
- 数多くの WOVN.io の機能をより使いこなしていただきたい
- WOVN.io 導入を検討されている方へ便利な機能を知っていただきたい
という思いから、WOVN メンバーがおすすめする WOVN.io の便利機能をピックアップしてご紹介させていただきます。
今回は、Web サイトの運用・管理をご担当される方にとって便利な機能をご紹介させていただきます。
- 機械翻訳された情報であることを注意喚起できる『機械翻訳モーダル』
- 翻訳運用のセキュリティを守れる『IP アドレス制限』
- 個人情報等を送信しない『コンテンツ除外設定(抽出無視機能)』
- より各国のユーザーにコンテンツを見つけてもらいやすくする『国別/言語別コード付与』
1. 機械翻訳モーダル
機能概要
ユーザーが Web サイト上で言語切り替えを行う際、「機械翻訳を使っているため、完全に正確な訳文ではない場合があります。」という注意喚起を表示させる機能です。
推しポイント
- Web サイトの多言語対応を 機械翻訳のみで実装した場合、誤訳が生じてしまう場合もあります。そこで、言語切り替え時に機械翻訳であることを伝えるモーダルを表示させることで、訳文は機械翻訳であることをユーザーに対してあらかじめ周知し、機械翻訳の翻訳品質によって引き起こされる誤解・トラブルを防ぎます。
- 通常、このようなモーダル表示を行うためには HTML のコーディングが必要となりますが、WOVN では管理画面上で表示設定を行うだけでモーダルを表示することが可能となります。コーディングが不要となるため、コスト・リソース削減にもつながります。
- 機械翻訳モーダルで表示するタイトルと本文は、ご自身で自由にカスタマイズ設定することが可能です。
(機械翻訳モーダル設定画面)
こんな Web サイトにおすすめ
・人力翻訳では対応しきれず、機械翻訳を多用しなければならない
・商品説明やニュースなど情報量が膨大、または更新頻度の高いサイト
例)EC サイト、FAQ ページ
サポートページ⇨機械翻訳モーダル
2. WOVN 管理画面への IP アドレス制限
機能概要
WOVN.io 管理画面へのアクセスを、接続元 IP アドレスにより制限することが可能です。
推しポイント
- WOVN に登録した、外部公開していない翻訳情報および設定内容をより安全に管理することができ、高度なセキュリティレベルを担保することが可能です。
- IP アドレスの制限により、未登録 IP アドレスからの接続を拒否できるため、大事な文書を翻訳する翻訳者などの作業環境を指定することなどができます。
こんな Web サイトにおすすめ
・翻訳データの管理者を制限したい
・翻訳データの秘匿性が高い
例)イントラサイト
3. コンテンツ除外設定
機能概要
通常、WOVN は導入ページの HTML 情報を自動的に抽出し、WOVN.io が管理するデータベースに格納しますが、コンテンツ除外設定を行う(wovn-ignore をソースコード上に設置すること、など)と、WOVN.io の翻訳対象外とすることが可能です。
設置方式について、2パターンご紹介します*。
- ソースコードへ直接記載
<div>山田 太郎</div> → <div wovn-ignore>山田 太郎</div>
のように wovn-ignore を追加したタブで挟まれた文章は WOVN に情報が飛ばず翻訳されません。 - 管理画面からクラス指定
WOVN の管理画面でクラスを指定することで、一律指定したクラスに wovn-ignore を自動挿入します。コンテンツ除外設定は、対象の要素を4種類(タグ / クラス / 属性 / セレクタ)の指定を組み合わせることでルール設定が可能です。例えば、翻訳対象外にしたいクラス名を統一することで、一括でコンテンツ除外設定を行うことができます。(※ ユニークなクラス以外は危険ですので指定しないでください。)*)コンテンツ除外設定(wovn-ignore)と逆に、翻訳対象を指定する設定(enable)もあります。翻訳スコープ設定タグ(wovn-supervised)
推しポイント
- SaaS や EC サイト、イントラサイトなどは、氏名や電話番号、住所等の個人情報を表示する画面が存在します。コンテンツ除外設定を行うことで、顧客情報など WOVN.io へ格納したくない情報を翻訳対象外にして保護することが可能です。
- Ignore 設定機能は機械翻訳されない特性を活かし、機械翻訳文字数節約も可能です。主に設定するのは数字と文字が組み合わさっている場合です。
例) 3,890円 → <span wovn-ignore>3,890</span>円
こんな Web サイトにおすすめ
・個人情報を保有する EC サイトやイントラサイト
・Web サイト内のあらゆるページに個人情報が存在し、翻訳除外設定にすごく時間がかかる
サポートページ⇨コンテンツ除外ルール設定
4. 国別/言語別コード付与
機能概要
ライブラリ導入を行なった場合、ユーザーサーバー内で言語ごとに URL の発行ができるため、検索エンジンへのインデックス対象にすることが可能です。
また、国別等でブランディングを行う目的で、 URL に言語コードを付与することが可能です。
例)
日本語:https://customer.domain/xxxxx
英語:https://customer.domain/en/xxxxx
繁体字:https://customer.domain/zh-CHT/xxxxx
簡体字:https://customer.domain/zh-CHS/xxxxx
韓国語:https://customer.domain/ko/xxxxx
推しポイント
- 外国人ユーザーが母国語で検索をした時、多言語化した Web サイトがインデックスされていることにより、検索結果として表示され、自然検索流入を増やすことが可能になります。
- 言語コードを設定することにより、対象国を明確にすることが可能です。
こんな Web サイトにおすすめ
・海外からの自然検索流入を増やしたいと思っている
・国別、地域別のブランディングを意識している
例)越境 EC サイト、グローバルサイト
サポートページ⇨言語別コンテンツ出し分け用言語コードリスト
いかがでしたでしょうか。
今回は、Web サイトの運用・管理ご担当者様向けの便利機能をご紹介させていただきました。次回は主に翻訳者、コーディネーター、または翻訳管理ご担当者様向けの便利機能をご紹介させていただきますのでお楽しみに!