1月3回目のWeekly Roundup。
「多言語化・翻訳・テクノロジー」に関するニュースをWOVN.ioチームがピックアップ。毎週金曜日にお届けします。
NTTコミュニケーションズ、「AI翻訳プラットフォームソリューション」を発表
(@IT)
NTTコミュニケーションズは2018年1月15日、AI(人工知能)を使った企業向け自動翻訳サービス「AI翻訳プラットフォームソリューション(以下、AI翻訳PF)」を、日英対訳を対象に、同年3月1日に提供開始すると発表した。
同ソリューションは、ニューラル機械翻訳(NMT)(注)を使った翻訳エンジン「COTOHA Translator」を活用することで、企業で使われる文書を、精度の高い日本語、英語に数分で翻訳する。Microsoft OfficeやPDF、テキストファイルなどの文書を、全く同じフォーマットやレイアウトで出力可能だ。
同製品のβ版ではニューラルではなく、統計翻訳技術を使い、大きな反響があったとのこと。3月のリリースに向けて、ニューラル機械翻訳になることで、なお一層翻訳の精度向上が期待できそうです。
ニューラルを使った翻訳のメリットについては、「文章全体の意味を理解した上で、自然な訳文を考える、いわば人間が行うレベルの翻訳を人間の数百倍の速度で実行する」と言われています。
買うべき自動翻訳機はどっちだ!? 「Travis」対「ili」対決
(BCN RETAIL)
夢の機械のひとつとして古くから待ち望まれていた自動翻訳機。2017年、「Travis(トラヴィス)」と「ili(イリー)」という2つの自動翻訳機が相次いでデビュー。夢の実現へ大きく近づいた。そこで、これら2台を購入し、使用してみた第一印象をまとめた。
Travisは、対応言語数が多く双方向で翻訳できるので、オールマイティーの翻訳機だと感じた。渡航先でもインターネット回線が確保でき、スマホの各種設定を自分できるような人が使うなら、こちらに軍配を上げたい。一方、iliは、渡航先でネット環境の確保が必要ない上、操作もとても簡単。対応する3か国語が使われているエリアに観光に行き、とにかく気軽に使いたいなら十分だろう。いずれの製品も環境が整えば、十分に実用に値する自動翻訳機といっていい水準に仕上がっている。
オランダのベンチャー企業、Travis the Translatorがリリースした自動翻訳機のTravisは、Google翻訳に特化しているとのこと。一方日本のベンチャーログバーが発売したウェアラブル翻訳デバイス「ili」は独自で開発されたエンジンかもしれません。PCに繋げばアップデートが行えるようです。実際に2つを比較した面白い紹介でした。
リアルタイムの自動通訳で多言語の会話が弾む「Connecting Seats」空港に導入
( IDEAS FOR GOOD)
「人が空港で持てあます暇」を活かす発想から生まれたもうひとつの企画がある。KLMオランダ航空が広告代理店DDB&Tribalと共同でアムステルダム・スキポール空港に期間限定で導入した「Connecting Seats」だ。
Connecting Seatsは空港内を行き交う世界各国の人々が向かい合って座り、リラックスすることができるシートだ。しかし、それだけではない。人工知能による音声認識技術を搭載したGoogle Cloud Speechを使用し、人々がシートに腰かけて話す言葉をマイクが拾うことで互いの言語にリアルタイムで変換され、スピーカーから音声が発せられるシステムである。
異なる言語の人とも気軽にコミュニケーションを、ということで導入された空港のイスに取り付けられたヘッドセットのマイクのようなもの。このデバイスを通して母国語で話しても他国の人と会話が楽しめるというものです。空港のシートで退屈そうに待つ人たちをつなげる一歩になったそうです。空港に限らず美術館・映画館以外にもあらゆる場所で、こういった翻訳デバイスの設置は進むかもしれません。
WEBサイト多言語化サービス「WOVN.io」がお届けしました。
次週もお楽しみに。