12月1回目のWeekly Roundup。
「多言語化・翻訳・テクノロジー」に関するニュースをWOVN.ioチームがピックアップ。毎週金曜日にお届けします。
AWSが翻訳サービスをローンチ
(TechCrunch)
Google、Apple、そしてMicrosoftを相手とした、音声認識と自然言語処理の戦いに、Amazonは新しい翻訳サービスを、AWS extravaganzaの一部として投入した。Amazon Web Servicesの一部として、提供されるTranslateは対象言語のテキスト翻訳を提供する(GoogleとMicrosoftがもう何年も提供しているものだ)。
2016年11月にGoogleやMicrosoftがニューラルネットワークの機械翻訳を発表していましたが、新しいプロバイダーがまた1つAmazonから登場しました。最大の強みはAWSと連携しているという点にあり、例えばS3(インターネット用のストレージサービス)には既に膨大なhtmlやpdfファイルがあるので、それらがボタン一発で多言語化され公開までできるようになると思います。
逆翻訳を利用してAIをバイリンガルにする新しい翻訳技術が開発中
(Gigazine)
人工知能(AI)は10年内にもアマチュア翻訳家を超えるレベルの翻訳を行うのではないかと見られています。しかし、現段階で、ニューラルネットワークに翻訳を学ばせるには何百万もの文章を翻訳した学習データが必要です。そんな中、対訳文書なしでニューラルネットワークに翻訳を学ばせることができる新たな技術が発表されました。
データ量と比例してAIは賢くなる、それは翻訳以外の業界においても周知の事実でした。その常識を打ち破る新しい技術が開発されています。人間が教えるのではなく、AIは単語の類似性などを学習し、独自の辞書を作りあげマッピングしていくとのこと。マイナー言語や専門用語の翻訳など、今まで機械翻訳では難しいと言われていた分野でも活躍が期待されます。
ロゼッタ、GMOスピード翻訳を株式取得により完全子会社化
(みんなの株式)
ロゼッタ<6182.T>がこの日の取引終了後、GMOクラウド<3788.T>の100%子会社GMOスピード翻訳の全株式を12月15日付で取得し、完全子会社化すると発表した。
ロゼッタは法務やITなど専門分野における機械翻訳の精度が95%を達成するなどが向上が著しいです。このロゼッタAI自動翻訳「T-4OO」を活用して、クラウドソーシング翻訳の業務を効率化し、さらにその人が行った翻訳修正データでAIをより進化させる、AIと人の協力でいいループを生み出そうという目的だそうです。こういった翻訳会社同士が協業しデータをより多く集め、機械翻訳の精度を向上しようという動きは今後も増えていくと思います。
トランスマート、自己学習型オンライン翻訳サポートツールを提供開始
(マイナビニュース)
クラウド翻訳サービス「TRANSMART」を運営するトランスマートは11月27日、ユーザーごとにカスタマイズされた翻訳データベースをもとにした自己学習型オンライン翻訳サポートツール「トランスゲート」の提供開始を発表した。
翻訳したい文章トランスマートにファイルアップロードすることで、その場で機械翻訳結果を反映し、修正ができるというものです。日本語と英語にしか対応はしていないようですが、例えばパワーポイントなどは翻訳済みのファイルとして出力が行えるそうです。この翻訳文書の反映に人の手がかからない点はユーザーも嬉しいのではないでしょうか。
WEBサイト多言語化サービス「WOVN.io」がお届けしました。
次週もお楽しみに。