これって同じ意味?日本と英語で意味が異なる単語を紹介する「カタカナEnglish」。
毎週火曜日に配信します。
スマート& Smart
今週は「スマート」と「Smart」です。
日本で「スマート」は「あのモデルはスマートで羨ましいわ」など細身の体型を表します。また「細くて美しい」というポジティブな使われ方をします。
もしかすると「スマートフォン」を「スリムな薄型の電話」だと思っていませんでしたか?
英語で「Smart」は頭の良い、賢明な、機知に富んだ、などの意味になります。スマートフォンは「賢い電話」ということですね。英語のSmartの意味には、外見がいい、身なりがさっぱりした、などもあり、それが転移して「格好いい=痩せている」となったのかもしれません。
日本の「スマート」にあたる英語は「slim(スリム)」や「slender(スレンダー)」になります。
なぜこのような意味になったか?
『学研国語大辞典』によると、明治・大正時代にあった「ハイカラ」に代わって、昭和に入ってから使われだした言葉だそうです。「スマート=西洋風で、洗練されていて、洒落た様子」という意味で用いられていたようです。スマートが指すもの、つまり外見が格好よく見える時は同時に「細くて美しい」要素をともなっており、そのことが独立した結果、人の体型や物の形が細くて美しい場合に「スマート」を使うようになったようです。
日本は欧米とは生活習慣や食事も異なるために、自然と痩せ体型になるという説もありますが、時に日本人は他国に比べると「やせ願望」が強いとも言われ「痩せている=美しい」という認識が昔からあるのかもしれません。
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