チームでミッションを遂行し、世の中をアップデートしていく


マーケット証明して、世界屈指の企業になるための挑戦

上森:
今回の資金調達のテーマはなんだろう?

林:
「”インターネット多言語化の市場”を拡大させるための発射台」。世界屈指の企業を目指す挑戦のスタート地点みたいな。これまではとにかくマーケットの存在を証明することに挑んできた。これからはマーケットを成長させ、世界屈指の企業になるための挑戦に変わっていくんだと思うんです。

今回海外機関投資家である Tybourne さんから出資いただけたことは大きい。上場はミッション実現に向けたマイルストーンの1つ、その先のもっとすごいところを目指して WOVN が成長していくことを見込んでもらえたことがプラスじゃないかなって。海外機関投資家は世界を代表するようなインパクトのある企業になることを期待しているし、そうなるポテンシャルを持っている企業にしか投資しないから。

上森:
IPO がゴールじゃなくて、その後も成長させたい会社の意志を明確に伝えられる効果もありますよね。

林:
ですね。それと、ESG 分野のグロースファンド MPower さんから出資いただけたことで、「インターネットの多言語化=社会課題の解決」という紐づけも強められる。

WOVN は社会的意義が高くて、日本を代表するベンチャーになりうることを見込んでもらえたんだなって。

 

絶対に世の中が便利になるサービスなのは間違いない

上森:
創業当時からの8年を振り返ってみてどうですか?

林:
正直、創業当時は大きいビジネスになるかも全く分からなかった。(笑)でも、開発者としての経験から、とにかく WOVN.io が便利なサービスであることは間違いないとも思っていました。周りの人からは「面白いアイデアだけど、あくまでライトなツールだよね。だからこれで IPO するわけじゃないし、どこかの BtoB の会社に EXIT できたらいいね。」とよく言われていました(笑)

上森:
その話は僕が WOVN にジョインした頃に、「いやいやそんな小さいことやりたいわけじゃない。」ってタカハルが何度か言っていたことをすごく覚えてる。

林:
ローカライズにかかるコストがすごく下がればみんながローカライズをする、そうなると世の中にローンチされるものが全てローカライズされて、結果的に「ローカライズが当たり前」になる。そうなると世の中に対するインパクトは絶対に大きいということは信じていました。

周りによい影響を与える人が優秀な人材

林:
創業当初はノリと勢いな部分が多かったけど、今はいい意味で常識的な判断もするようになった気がする。

上森:
成長っていう意味で、働いている人の雰囲気とか組織の雰囲気が変わってきましたよね。

林:
優秀な人は間違いなくどんどん増えてる。

上森:
それすごくわかる!みんなに対しても良い刺激になっているんだと思う。優秀な人がいる環境で仕事がしたいっていう人が採用面談でも多いんだよね。

あと僕が感じるのは、ミッション・ビジョン・バリューの定着、浸透はどんどん進んでいると思う。WOVN では人事組織システムよりもミッションや組織文化についての啓蒙・メッセージングを大切にしているからだと思うんです。

僕が採用の最終面談の時に、これまでの面接について尋ねると、「WOVN メンバー誰もが、自分の言葉でミッション・ビジョン・バリューをこんなに語れることにに驚きました。」って言われることが多いんですよね。だからちゃんと浸透してるんだなって。それは Culture book という形で本にまとめたり、しっかり時間をかけて言葉に起こしたりして伝えてきているからだと思います。

それと、昔からタカハルが言ってたけど、バリューはみんなが言いたくなる・言いやすいっていうところを大事にしてるよね。

林:
そうですね。ミッションは「解釈の余地がないぐらい具体的でとにかく分かりやすいもの」、ビジョンは「逆に分かりやすさとかを無視して、ただ自分がかっこいいと思うもの」、バリューは「みんなが言いたくなる・言いやすいもの」を目指しています。

上森:
あと浸透しているのは、カルチャーフィットを採用の過程で重視してるからですかね。

林:
僕はむしろカルチャーフィットしか見てないかも(笑)。一番大事だと思う。

チームと共に「Localize the Internet」という新しい市場を創造できる人材

上森:
今回の資金調達の目的「採用強化」とか「教育・育成強化」に関して、どういう人材を求めているか教えてください。

林:
突破力があって、カオスな状態でも仕事を進められる人。根本的に会社のミッションを考えて行動できる事は大切です。

「早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。」
というアフリカのことわざ。とても WOVN に当てはまると思うんですよね。

WOVN は遠くまでいける会社だと信じている。だからみんなで行く必要があると思ってて。それでさっきも話した、突破力でカオスな状態でも、チームの力を強くしながら仕事を進められることが一番重要だと思っています。

上森:
こういう考えの点と点が徐々に面になりかけているのを感じます。
さっきカルチャーフィットを大事にしている話をしたけど、なんで大事にしているかって言ったら、WOVN は決まったパズルを組み立てていくだけじゃなくて、パズルのピースも作るしその組み合わせも作っていく会社だからですよね。

実現したい世界、つまり「Localize the Internet」という市場を作るために、まずはミッションを前向きに想像できるか、信じれるか。それがカルチャーにフィットすることにつながってくると思う。だから、市場がないからビジネスにならないとか、製品を作っていくのが大変じゃなくて、どう作っていけるのか、を前向きに考えられるチームでありたいですよね。

 

新メンバーが100%活躍できるよう、会社を代表するような育成プログラムを作りたい

林:
WOVN は、海外でも日本でも優秀な人材を採用できていると思う。じゃあ採用後に何に困っているかというと、例えば会計システムを作っている会社であれば、会計システムをもともと売っていた経験者を採用すれば即戦力。だけど、インターネット多言語化システムという市場がこれまでなかったから、経験者がいないんですよね。

そうなると、いま WOVN で働いてるメンバーが唯一の経験者だから、新しく入社した人が100%活躍できるように、WOVN のナレッジや考え方をインストールしていかなきゃいけない。

上森:
採用と入社オンボーディングはセットで重要だと考えていて、強い入社後のプロセス・仕組みがあって、採用があるっていう順番ですよね。

林:
そうそう。極端にいうと、オンボーディングのために採用してる(笑)。

上森:
表現わかんないけど、世界レベルの「WOVNer」?を輩出できるようにしたいね。そういう意味だと今回の資金調達は採用よりも育成への大規模投資。いろんな経験を積んできてた経験者が、「Localize the Internet」という市場、ミッション、カルチャーに魅力を感じて、かつ自らも領域で成長していこうという人にたくさんジョインしてもらいたいですね。

林:
マーケットがないところから、世の中をアップデートして世界で戦えるような製品・ビジネスを創出できる人材を育成するための大規模な仕組みとかプログラムとか確立したいんですよね。そう考えると、採用のための育成、育成のための採用ていう本当に両輪。教育プログラムは、例えばだけど、入社後の2,3ヶ月は業務に配属されないくらい極端なプログラムが良いと思っています。それくらい育成に投資をしていきたい。

長期的な視点が、短期成長を実現させる

上森:
今後の WOVN には、「長期視点」を大事にしていく方針ですよね。短期の結果に拘りつつ、長期的な視点を忘れてはならない。なぜ「長期視点」を大切にするのかというと?

林:
長期の視点をもってないと短期的な成長も望めないんですよね、特に僕たちのビジネスモデルでは。

上森:
イノベーター理論でいうと、WOVN の顧客は、既にアーリーマジョリティにさしかかっていると思われることもあるけど、まだイノベーターの部分にいるよね。

林:
確かにそのギャップは少しあるかもしれないですね。

上森:
だからさっき言った「カオス」というワードも、きまった仕事をまわして、あとは大きくするだけというよりも、まだまだ工夫が必要。日々改良・改善・改革が行わなくてはならないですよね。

林:
例えると、WOVN のビジネスはいろんなところから小さな石油(お客様、ニーズ、マーケット等)がでてきている感じ。ということは、大きな油田がどこかに絶対あるはずなんだけど短期の目線が強いとちょぼちょぼ出てる石油を採掘することに必死になるばかりで、大きな油田を掘り当て続けることに労力をさけなくなってしまう。大陸のどこかには確実に大きな油田がある。それを探し出して掘ることを最優先にしたい。これが WOVN における長期視点だと考えています。

上森:
そうですよね!未開拓のマーケットを切り開いていく、そういうのってものすごいわくわくするよね。今日はもう時間になっちゃったけど、こういうメッセージを時々しっかり出していきたいですね!

 


多言語化は WOVN.io で!