「ファッションにアニメを!」をコンセプトにアニメ・ゲームとコラボレーションしたファッションアイテムを展開する「SuperGroupies(スーパーグルーピーズ)」。運営元のアニウェアはEC機能を持つブランドサイトにWOVN.ioを導入し、英語・繁体字・簡体字を追加。海外流入の確かな手応えを感じられたというお話を伺いました。
国内で市民権を得たアニメとファッションのコラボ
アニウェアが展開するブランド「SuperGroupies」は、もともとアニメイトグループでアニメグッズを作ってきた代表の安田と、ファッション業界で新しい挑戦を繰り返してきた取締役の稲田がお互い得意なことを活かして誕生したブランドです。
アニメ好きでファッションも楽しんでいる人はたくさんいて、この領域は非常に面白いんじゃないか、と。
ターニングポイントになった商品はいくつかありまして、中でもヒットしたのが2013年の魔法少女まどか☆マギカの各キャラクターをイメージしたパンプスですね。SuperGroupiesの路線が定まった商品です。
(魔法少女まどか☆マギカコラボレーションパンプス。ヒールの独特な形状が話題に)
増え続ける外国語での「購入」問合せ。海外ユーザーの期待は裏切らないWEBサイトを
当時は日本語のコンテンツしか作っていないWEBサイトでしたが、SuperGroupiesというブランドは幸いにして海外のお客様が自発的にWEBサイトに商品を見にいらしたり、アニメ・ゲーム好きな海外のお客様に見つけてもらっていました。
せっかく海外からも見にきてもらっているのだから、その気持ちを裏切らないようにWEBサイトを多言語化しようと思いました。
さらに購入に関するお問合せを頂く言語が様々になってきていたので、それらを1つ1つ翻訳対応して、お返事をするCS対応のコストも非常に高かった。問合せになる前に多言語サイトでご満足いただければ、業務の効率化にも繋がると考えました。
Google翻訳や多言語ページの自主制作を試みるも難航
当初はGoogle翻訳のウィジェットを導入していましたが、結果的に上手くできませんでした。 商材の特性上絶対に間違えてはいけないキャラクター名などの名詞翻訳がうまくできません。それに、お客様自身でページ内のウィジェットに気づき、手動で言語切替えを行わなければならないですし、そもそも見つけられずに直帰されてしまうケースが多かった。 あとは、Googleウィジェットがうちのトーン&マナーに合わなかったというのもあります。日本のお客様から見るとウィジェットがノイズになりますし、あまり良い方法ではありませんでした。
第二弾として、海外のお客様からのアクセスが増え始めた段階で、特定の言語の方向けの説明ページを作成し、IPアドレスで見分けて誘導をはじめました。しかし人力翻訳後ページを作っていたため、翻訳精度は高かったのですがコストも非常に高く、この方法もスケールしない事が悩みでした。
WOVN.ioなら絶対に間違えられないキャラクター名・必殺技名などの翻訳問題もクリア
海外のお客様は商品代理購入サービスを利用して弊社の商品を購入されていました。そのサービスの1つである「World Shopping」様からWOVN.ioのことをご紹介いただきました。
WOVN.ioに惹かれたのは作品のタイトル・キャラクター・アイテム・必殺技など、機械翻訳ではうまく表現できない名詞も、辞書登録を行うことで効率的に表現できるところですね。ここが大きな導入決定のポイントでした。 お客様の権利なので、取り扱いが難しい部分でしたがクリアーできました。
WOVN.ioの導入はコードを1行追加するだけですぐに実装出来ました。あとはお客様の個人情報にあたる文言を翻訳しない様に除外設定する程度で、全体の導入工数は非常に低かったです。
運用面でいうと海外で人気が高い作品は日本語でページ作成後、リリース前に時間を取って翻訳しています。弊社では多言語を理解できるメンバーが複数人在籍しておりますので、翻訳対応も社内で完結します。
(アニウェアが展開するSuperGroupiesをWOVN.ioで多言語化)
海外からの流入は半年で400%増加、多言語化することでターゲットも明確に
多言語化したことで海外ユーザーの声は確実に増加しています。SNSでの反応や、海外のニュースサイトへの掲載が増えていますね。海外からの流入は半年で400%増です。これはWOVN.ioで多言語化したことにより、海外のtwitterや海外のGoogleアドに広告が出せるようになったことが大きいです。流入経路がしっかり確保できました。英語の広告を踏んでサイトにきて、WOVN.ioが自動で英語のページを表示する。この体験がシームレスになったことで、離脱することなく直帰率が大幅に改善しました。
余談ですが、WOVN.io導入当初は中華圏にフォーカスするつもりでしたが、アナリティクスで滞在時間やPVなどを追っていくと、実は英語圏の方が多いというのがわかりました。多言語化したことで海外展開の戦略を見直し、英語圏に舵を切ることができました。
海外アクセスは約2割!商品購入代行サービスの利用も増加
アクセス数でいうと、84%が国内、16%は海外からになります。海外アクセスの中では英語が6割を占めます。英語圏のファンが多いキングダムハーツを取り扱ったことで、海外のニュースサイトでも紹介されたことが要因ですね。 他にも海外で有名な作品タイトルとのコラボレーション作品の受注が行われている時期にはお客様が来訪する割合が増加しています。
更に見に来るだけではなく、商品説明を母国語で自然と読むことが出来るようになったおかげで、商品購入代行サービスの利用が増加しています。 これまで国内でしか販売を行なってこなかったのですが、海外のお客様もちゃんと読んでくれている手応えを感じたので、海外向けの作品や商材などについても検討し始めているところです。
(キングダムハーツIIIコラボレーション腕時計)
#アニメバウンドを世界へ!
「#アニメバウンド」という言葉をご存知ですか?アニメ、ゲームに登場するキャラクターの服装を連想させるコーディネートを指す造語です。海外では「○○縛り」という意味でテーマのあるコーディネートの事を「○○バウンド」と呼ぶことがあるのですが、これのアニメ版ですね。
SuperGroupiesもコスプレとは異なり、コーディネートすることで思い思いに身につけられるアイテムです。この「#アニメバウンド・#animebound」を日本全国、そして世界へ広げたいですね。SNSとも非常に相性がいいので、#検索すると世界中のお客様が楽しんでいる様子が垣間見れる、いい時代ですよね!世界がアニメを通してもっと身近になりますね。
(#アニメバウンド instagramより)
(取材:2019年5月)